めげない

 家呑みしたら記事を書くルールの徒然日記。

日本語に癒されたいのです。


両脇がはるようにピリピリ痛んだり、二の腕の内側がつったり、おなかが鈍く痛んだりしていたので「これは・・・今月はちょっとアレだ・・・」と思っていたら本当にひどい腹痛が到来していて泣きそう。もしも仕事だったら仕事には決してならなかった、ある意味よかったのか悪かったのか、と思いながら、いい天気にもかかわらず朝ちょっと出かけただけで、後は掃除をして、読みたくて仕方ない小説を家中探したけど見つけ切れなかったりしました。

今なんか、淡々とした、日本の、何気ない日常織り交ぜた普通の人たちの生活を読みたい・・・と必死に探したけどこの2冊しか見つからなかった、捨てちゃったのかもしれない。ショック。中身は言わなきゃ気付かないかもしれない?ぐらいにとっても読みやすい、とは言ってもボーイズラブ小説なので、保管場所には気をつけていたんだけど、どこに置いたっけと思っていたら無難に(無難てなんだ)ベッド下だった件。女の子だって隠したいものはベッド下に隠すんだぜ・・・

花屋の二階で―毎日晴天!〈5〉 (キャラ文庫)

花屋の二階で―毎日晴天!〈5〉 (キャラ文庫)


これと、続巻に当たる「花屋の店先で」を読んで癒されてました。あと漫画化の「花屋の二階で(上)」もあったのでそれも読む。どちらも大変すっきりしていて素晴らしいです。まぁやっぱボーイズラブ小説なんですけど、この作者さんの書かれる「毎日晴天」シリーズはほんととってもよい日本語が並んでいて読みやすく、登場人物の思う事がさらさら流れるように続いて、かなり大好き。登場人物それぞれの描写が見事で、私もその人の事をずっと知っているような気になってくるし、あと皆がご飯食べたり仕事したり近所づきあいしたり兄弟げんかしたりよそよそしくしたり変にあらたまったり、ということが本当に素晴らしくすっきり描かれているので、妙に考え込んだり感動したりイラっとしたり、がない。ただ、他人の家族の皆が生活している姿を、日本語を通して淡々と読み進め、そして終わる、という読後のすっきり感よ、日本人に生まれてよかった!日本人ならではの一家、一軒屋、商店街のある地域での近所づきあいが理解できる日本生まれでよかった!と思えるものです。


その中でもやっぱり、この2人、龍と明ちゃんの話が妙に好きだな。明ちゃんの性格、考えてきたこと、感じてきたことのお話はとても綺麗な流れだし、あと私は明ちゃんが好きなのはもちろんですが、そんな明ちゃんが好きな龍がものすごい好きで、そして龍が好きな明ちゃんが好き・・・と無限ループ。なんでだか知らないけれどこの2人の事を読んでいるとすごい癒されています。なぜなのか理由は分からないけど。あと私、小説で男女のあれそれとか出てくるの苦手で、描写が続くと「かんべん・・・」と思うので、この小説ぐらいの描写が一番大好きです。普通の小説より全然生々しくないし、絶対不必要な要所じゃないし、それが鈍感な私でも分かるぐらいのナイスタイミングだし、*1なんか独特な言い回しでさらっと書かれてるので、逆に「ん?したの?しなかったの?」みたいな(おい)それぐらいが自分は好き。


私がこの小説シリーズに出会ったのって漫画化されている二宮さんの絵がとっても好みでついつい表紙買いしたから、というきっかけなんですが、小説を読んでますますハマって、就職したてで心がすさんでいた(笑)のもあって制服姿でこのシリーズを探し回って買ってたな・・・と懐かしく思い出します。もう2年ぐらい前になるんだろうな。兄弟4人中3人ってさすがにまぁ、ては思いますが、それぞれがそれぞれ、ただ自分が側にいたい人がそうだった、という、きちんとゆっくり流れる時間と、さらにはこのシリーズの肝とも呼べる大河と秀のなれそめというか、それは本当にとても逸品だと思う。日本語でしか表せないのでは?と思わせるぐらいのゆるやかででも確実で、さりげなくも絶妙な流れが綺麗。秀の、どうしても大河に想いを募らせてしまうきっかけの感じとか、大河も忘れられなかった高校時代の妙な距離感とかがいいです。あーやばい最初から読み返したくなってきました。また集めよう。

*1:普通の小説でその場面出ても「それって必要かぁ?」といちゃもんつけたくなるぐらいに描写が苦手なんで