めげない

 家呑みしたら記事を書くルールの徒然日記。

映画あれこれ。

いやー映画を映画館で一本見ただけで、その日一日をとても有意義に使った気になるのはなんでだろう?見た内容がすごく楽しかったりよかったりするとなおさらだよ!ということでここ最近はお目当てありきの映画も含めてこの二か月で四本もみている(!)ので、ちょいちょい感想を。見たのは「銀の匙-Silver Spoon-」「神様のカルテ2」「アナと雪の女王」「LEGOムービー」、神カル2は別のとこで感想あげたので、他の作品の以下、感想。すごいだらだら長いです。




銀の匙-Silver Spoon-

ゆずの主題歌をお目当てに鑑賞。映画を見るほどでは…と最初は思っていたんだけど、主題歌「ひだまり」があまりにも素晴らしい楽曲で、しかも特典付き前売り券でアコースティックバージョンのCDが付いてくる!というなんともファン心をつついてくる売り方をしておられたので(←言い方)結局前売り券を購入し、都合が合ったので公開初日に見てきました。
原作は、たぶん六巻ぐらいまでは見たんだけど、八軒くんのビジュアル的にはちょっと細すぎるのね。でもあのセクゾンの中島くんか〜?と考えてしまった心はとりあえず予告版を見て解決していたので、あとはどういう部分を切り取って映画化するんだろう、というのを楽しみに見に行ってきた。

なんかこう、青春だなぁ、というよりは、農業、酪農、それらを生業にして生きていくうえでの様々な現実について考える映画でもあった。予告とかでは「夢がない、つまりそれは、今から何にでもなれるってこと」「逃げた先で出会ったことは、そんなにいやな事じゃなかっただろ?」てとこを切り取っていたけれど、八軒くん以外の皆は、親が苦労して続けてきたその種類の職業を継いでいくことが当たり前とされていて、そこがなんかこう、胸にぐぐぐっと迫ってくる。
苦しい経営が直接子供たちに響く。しかも近所同士の資金の貸し借りもあって、高校生が抱えるには複雑すぎる悩みがある。本当は突き詰めたいやりたいことがあるんだけど、それは家業として本腰を入れてはやっていないから、何かを手放さなきゃならないときに一番に売られていってしまう。
そういう、小さな頃から体験している人なら言葉にしなくても分かることが、当たり前だけれど八軒くんには分からない。でも、八軒くんなりの、「楽でいいよな、家が酪農していれば継ぐことで将来が決まってるじゃん」という言葉もある。
八軒くんは漫画以上にちょっとイライラしちゃうキャラクターとなっていたけれど、そしてお人よしという部分がうまく出ていなかった気もするけれど、それは実写化ならではだという気もした。分かっている人には残酷に聞こえてしまう言葉をどうしても言っちゃうし、自分なりの答えを出してはいるけど周りにとってはものすごく馬鹿らしいことにうつるし、実際そうだったりするし。

でも、それをずばっと言っちゃう同級生男子とか、まぁまぁ、ってなだめるヒロインだとか、失笑気味のクラスメイトとか、そういうのがすごく青春くさくてたまらなかった。皆に笑われて、もういいよ、って本気喧嘩じゃないけど気を悪くしたこと隠さずご飯の輪から離れるとか、クラスの女子に甘い考えに呆れられて「あっそ、勝手にすれば?」って放っておかれるのとかも、もう青春だよ〜。私が送ってきた学生時代とはまったく似つかない生活の中でも、そういう細かい雰囲気とかはやっぱり学生時代ならではで、すごくよかったなー。これも実写化ならではのリアルさですよ。大成功です!学生時代の出来事ってなんか恥ずかしいんだよね、黒歴史的な感じで(笑)それが自然に受け取れて、そういうやりとりがすごく好きだったな。で、八軒くんは言いすぎたなってことは引きずって相手にちゃんと謝ったり、やっぱりめちゃくちゃ甘い考えなんだけど「俺、話聞くだけならできるから、いつでも言って」ってちゃんと伝える。そこがやっぱり甘々だとか役不足だろってとことかはおいといて。そこも青春ですよー。謝るのってなんか恥ずかしいよね、照れくさいっていうか。それがこう、自分の実体験とも重なって、不思議に共感できて、青春のゴリ押しっていうよりはそういう日常のなんでもないやり取りに青春を感じられました。

人生には色々あるだろうし、夢を持つだけではどうにもならない事もあるだろうし、きれいごとだけではこの仕事を続けられない。自然、動物を相手に仕事をする困難さ、どうしようもなさもエッセンスになってはいるけれど、キャラクターたちが魅力的に撮られていて、素敵な映画になっていました。食育とか酪農青春群像劇とか銘打たれたキャッチコピーもあるんだけど、まぁそういうことはひとまず置いておいて、ギャグもほどよく学生ノリで、みんな生き生きしていて、おもしろかったぜ!何度笑いをこらえた事か(笑)色々あっても、あぁ、おもしろかった!って思える映画はやっぱいいね!

長くなっているけど、キャストの話もちょこっと。
八軒くんはとにかくグッジョブすぎる!やっぱ細すぎるんだけどジャニーズきらきらオーラがゼロで素晴らしく八軒でした(笑)一番好きなのは、必死に競馬場を作ってる時に、皆に気が付いた時の、額に汗をひっつけての表情。マジであの中島くんとは思えない…その表情が非常にただの男子くさくて、素敵でした。
ヒロインの子の、天然素材のかわいさに心臓持っていかれた。予告で切り取っていたあのおっぱいちら見以外にもちょいちょいそういうシーンがあって、そこがもうねー、たまらないんですよおっさんとしては(おっさんではないけれども)素晴らしいふわふわ体型ごちです!的な。瞳がきれいで、すっごく自然体なかわいさがあって、大満足。まじかわいかった。
稲田さんが画面に登場した瞬間、「この子はこの漫画が実写化される為だけに育ってきたのではなかろうか…?!」と衝撃を受けました。もう、画面に映った瞬間に笑いをこらえるの必死だったよ!素晴らしい実写化ブラボー!
後は何といっても、あやめちゃんですよもう〜。ヒロインであるアキとあやめちゃんのやり取り、あやめちゃんの言動、行動がすごくかわいくて(笑)こんなにも愛される形で撮られてるのもギャグを織り交ぜつつだからかなと思ったり。一番泣いたのが、あやめちゃんがアキに「あんたの家の事、心配なんてしてないからね、あんたはそんなことでへこたれないって分かってるんだから、」ってツンデレ励ましした場面。もう、そこがこう、すっごく泣けた、謎なぐらい。いい友情だよ〜。小さいころから知っていて、仕事の事も分かっていて、だからなおさらなんだろうなっていうのがちゃんと想像できて、泣けたぜ。
で、一番頭に残ってるセリフもあやめちゃんの「ちょいちょいちょーい!!!」なんだよな(笑)あー、すっきりした!


アナと雪の女王


期待度マックスだった分、なんというか、もうちょっとなんかこう、なかったんかい!ていうラストに感じたのは私だけなんだろうか。なんていうかこう、エルサの生まれながらにして持ってしまった力に関しての最前の方法はいったいなんだったんだ、トロールの長のアドバイスもなんだかんだ間違ってたんじゃね?ていうのがふわふわしたまま、アナの氷が真実の姉妹愛によって溶け、エルサも戻し方が分からなかった氷漬けの故郷を「愛なんだ!」ということでちゃんと元通りにする…ていう、円満解決が円満すぎてなんかセリフ忘れてんじゃねぇか、という気分なんですよね。ま、まぁいいか!て言い切れるぐらいの素晴らしい映像と音楽で見に行ったこと後悔まではしないんだけど、まぁ大絶賛、かなぁ…?という気持ちにはなってしまった。
で、ついったーで廻った中で読んだある方の感想で「トロールの長がアナに改めて会った時にでも『エルサの力については君も幼いころは知っていて、でもその記憶を消すしかなかったんだけど、エルサも本当はアナをしたくて遠ざけたわけじゃなくて大切に思ってるんだよ』って事言った方がよかったんじゃ」ていうのがあって、それに本当に全力で同意なのであった。そこだよなー…エルサがすごくかわいそうだよ、生まれながらにしての力をどうすればいいかも分からないまま、ていうのは。
でも映画としてまとめるにはああいう流れかな、と思うぐらいで、映像綺麗だし歌も素敵だし、ちょこちょこ出てくるギャグも楽しめたー。オラフがかわいすぎる。オラフがお茶目すぎる。オラフ超かわいい。一番泣けたのも、一番笑ったのも文句なくオラフの場面だったよー。CMでも切り取られていた「アナの為なら溶けたっていいよ」の、あの声に泣かされたぜ…で、ギャグにつなげはするんだけど(笑)もう、かわいいね〜。

で、今公式サイト見に行ってキャラクターの簡単な紹介を見てきたんだけど、オラフの紹介が短いのにちょうぐっとくる…

アナが旅の途中で出会う、夏に憧れる不思議な雪だるま。エルサが王国から逃げる途中、秘密の力を使って作り出したもので、幼いころアナと一緒に遊んだ幸せな思い出がつまっている。無邪気で人懐こく、ハグが大好き。雪だるまなのにあたたかい太陽のもとで過ごすことを夢見ている。離ればなれになった姉妹をつなぐ大切な存在。

ううう…オラフー!!!!ああもう、声もちょうかわいかったよー!

で、今回は吹き替え版しか近くで上映してなくてそれを見に行ったんですが、Wヒロインの歌、演技共に素晴らしいですね!とくにアナ役の神田さんのお声がもう、アナの元気でおてんばで変に度胸があって無駄に夢を見ていて、ていうのがすごく表れていて楽しかったー!ギャグ要素の部分もキュートでチャーミングで、すっごく妹感が出ててよかったです。松たかこさんの歌は、一緒に見に行った方は「映画の中で見るともうちょっとうまくてもいいかな、って思ったけど」とおっしゃっていたんですが、私は逆に、そのミュージカルーーーー!な感じではない歌声が、あのエルサの雰囲気と合っていてよかったんじゃないかな、と思いました。二十五か国語版PVでももらっていた「ありのままの姿見せるのよ」の部分、あの歌声の凛とした響き方が素敵。
歌で一番好きなとこは、アナがエルサを追いかけた先の氷の城で、故郷で雪が降り続いている、と告げたシーンでのデュエット的なの。アナが「もとに戻してほしい、エルサできるでしょ?」と話しかけてるんだけど、エルサはまさか自分の力が自分の国をそうしてしまったなんて知らなくって、混乱していく、という部分の掛け合いがなぜか印象に残っています。



LEGOムービー

上の二作品を見に行く中で予告を二度見て、特にレゴファンでもないしぜんぜんピンときてなかったんですけど、ついったーで評判を見て、ふいに思い立って見てきました。

これがもう、すごくよかったー!!!
迫力とかそういうのじゃなくて、とにかく本当に、全部レゴなとこがまず感動。もうそれだけですげぇ!何この変態的な根性と努力!!!と興奮せずにはいられないのは、大人だからこその感想だと思う。ただ「わー、すごい、ぜんぶレゴー!」ではなくて、「いやいやいや、やばいでしょ、この映画作るのにどんだけの労力かかったんだよ?!グッジョブすぎるだろ大人たち!!!」てテンションあがった!それぐらいに、変態ちっくなぐらいに、本気にレゴでムービー撮っちゃってるんだよ!!!

ストーリーは、最後の種明かしも含めて、素敵なお話だった。マニュアル通りに暮らしていくことが義務づけられているある街で、それでもみんなそれに従いつつ平和に暮らしている。その中で主人公となったのは、その中でも特に特徴がない、皆がいう事にいつでも賛同しちゃう男の子。
この世界の上に君臨する悪がいて、そいつがもつパワーを唯一封じ込められる奇跡のパーツがある。それを見つけてきた人は選ばれし者で、その男の子がそのパーツを偶然見つけ、何のとりえもない男の子が、いろんな人と出会いながら、悪のパワーを封じ込める。

でもさ、その世界がどういう世界かを見せて、登場人物がアクションしたりのド派手な登場をして、追いかけられるのから必死に逃げて、変装したり海に投げ出されたり助けてもらったりしながら悪の組織にうまく侵入して…っていうのを、すべてレゴで表現しているんだよ!アクションのとき壊れる街も、出てくる炎も飛んでくるピストルも、列車の衝突にキャラの落下に、空、雲、海の波、煙。ぜんぶレゴだよもうこれすげぇよ!それだけですっごくわくわくして、なんでもないところで笑っちゃう。すごいよこれ、やばいよこれ、全部レゴだよこれ!!って一人バカみたいに興奮しながら見ていました。いやー素晴らしい。

で、私はちょっと泣いたりもしたんだけど(笑)それは、今までマニュアル通りに生きてきて、平凡な主人公を平凡すぎて記憶に残ってないよ、顔は分かるんだけど、と答えていた街のみんなが、ワイルドガールの呼びかけによって自由に創造し、構築し、手助けしようと動き出すところ。ワイルドガールの声と、みんながそれぞれでつくった自分だけの乗り物に乗って登場した時、なんか泣けた。

で、レゴの世界の話はすべてひっくるめてぜんぶは一人のにんげんの男の子の想像のお話だった、ていう筋書きなんだけど、一番すごいのはそのストーリーを考えたのは当たり前だけど大人の人間だ、ってとこなんですよ。このストーリーの魅力的なところって確かに子供っぽいというか、子供が妄想しながらぶーん!ってぶつぶつ言いながら一人遊びするような突拍子ない感じなんだけど、突拍子ない出来事、世界観なのにちゃんとすっきりまとまってて面白くて、それが何のストレスもなく約二時間の映画としてすとんと終わるんだよすごくない(日本語がおかしい)とにかく、大人には思いつかないような妄想の出来事なんだけど、それを映画化したのは大人のスタッフさんたちで、もうそれが素晴らしい。子供ももちろん大人も楽しめる映画だと本当に思う。ていうかどんだけの技術を駆使してぜんぶレゴでやったんだよ、大人の本気こえぇよ、という気分なんだけども(笑)


で、これは映画館で見るにはうってつけの映像だなーというのは思いました。大画面でみるの超たのしかった!レゴほんとすげぇ!海の波の描写とか雲の世界とかもよかった〜!かっこいい!
声も楽しくていろんなキャラクターも出てきてよかった!かわいい猫ちゃんが、海に沈みゆく今まで過ごしていた風景や自分のお家を見て「ポジティブな事考えなきゃ…」って悲しみを押し込めようとするんだけど、その時の声がね…かわいそうでもう、そこで泣いちゃったよおばさんは。

ギャグもほどよくたのしかったぜ!一番笑ったのも猫ちゃんのとこで、主人公が「敵が、一番やらなさそうな事は?」と言った時にねこちゃんがあのかわいい声で「マシュマロとけっこん!」って言った瞬間思わず声出して笑ったよ(笑)確かにマシュマロとは結婚しないだろうね(笑)

あーとにかく、楽しかったーすんごい楽しめた―。でもセンパイにどうすごくてどう楽しかったのか説明したけど伝わらなかったくそう。まぁいいか。



映画館で映画を見るのは好きだけど、苦手でもあって、トイレがとても近い私にとって、他人と一緒に二時間もトイレを(極力)がまんしなきゃいけない展開なんて、想像しただけでもこわいんですよね。(なので映画は一人で見に行く派)そもそもドラマも映画もある時を境に本当に見なくなってしまったので、お目当て(=嵐メンバー出演とかゆず主題歌とか)がないと映画館まで足を運ばないのだけど、レゴムービーを見て「映画も楽しいな」と改めて思えました。はぁーすっきり!感想もかけてすっきりした(笑)